当院における退院支援について

医療ケースワーカー主任 菅原 智子

医療相談室の業務としては、療養中の心理・社会的問題の調整援助、退院援助、社会復帰援助、受診・受療援助、経済的問題の解決・調整援助、地域活動等となりますが、今回はその中でもここ数年院内外の連携体制を体系化して頂いている「退院支援」業務について紹介したいと思います。

2008年から診療報酬では「退院時共同指導加算」・「退院調整加算」が創設され、病院機能評価上でも退院支援に特化した項目の評価がより具体的に盛り込まれるなど、退院支援業務の重要性が謳われてきました。
当院も従来から現場で行われていた退院調整業務を、機能評価更新受診の機会も得て、先生方・看護部・事務部始め各部署のご指導も頂き体系化することができました。お蔭様で一定の試行期間を経て2012年からは各加算も算定させて頂いております。

具体的には、支援の軸となる「在宅療養・退院支援の基準、手順」の作成を行い援助手段を可視化しました。
患者さん方のスムーズな退院を阻害すると思われる要因を早期に抽出し、その課題によって早期に支援体制を整えること、それにより治療に向かうに当たっての(漠然とした)不安等の軽減・解消を図り本来の治療に専念できる心身的環境作りができることを掲げております。

動きの一例としては

・「退院調整者(MSW)の主な業務」としてフローシートを作成し、院内から院外への間断ない連携システム体制を図示化して確認できるようにした。

・患者さん方のスムーズな退院を阻害すると思われる要因を早期に抽出し支援の必要性を確認するため、入院早期に各病棟の協力で「退院支援スクリーニングシート」を記載し提出して貰う体制となった。

・前述情報により、支援が必要と思われる患者さんを抽出し、関係職種と相談のうえ当事者と社会復帰に向けた意向確認・支援の方向性を相談して「退院支援計画書」を残し、共有を図ることが出来るようになった。

・社会復帰後に関わる在宅支援事業者(ケアマネジャー等)と早期から関わりを持ち、退院後のスムーズな在宅支援連携を準備・確認できるよう情報交換の時期を早期にもつようになった。

・「介護支援連携指導説明書」も作成・活用し、患者・医療者・在宅支援事業者と社会復帰時の医療から介護支援の連携・移行体制を共有出来るようにした。

等が挙げられます。
これを基に、より円滑な実働に繋げられるよう目下実践中です。
まだ拙い動きもありますがご指導方お願い致します。
業務の「在宅療養・退院支援の基準、手順」は各病棟、相談室等に配布しておりますので機会がございましたらどうぞご覧下さい。

本来、病を得ることや病前の身体面・生活面から変化せざるを得なくなったことは残念ではありますが、病を癒し次のステップに向かうことが出来るようになった患者さんの不安を緩和し、本来歓迎すべき新しい生活への段階を少しでも安心して迎えられるよう、支援していきたいものと思います。各スタッフの皆様の連携やご理解を頂き、業務に反映させられている環境の有難さを感じます。
今後とも宜しくご教授お願い致します。
      



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