パンデミック・フルーその1

内科 吉田 順子

NHKスペシャル「感染爆発 パンデミック・フルー」をご覧になった方も多いかと思います。
日本海側の寒村に新型インフルエンザ患者の乗った小舟が漂着し、そこから日本中に感染が拡大していき首都圏は大混乱に陥るというフィクションドラマです。
寒村の診療所で孤軍奮闘する老医師と彼に反目しながら自らも都会の病院の最前線でパンデミックと戦う息子の医師(三浦友和)を中心に新型インフルエンザの恐ろしさを描いた番組でした。その後テレビ、各新聞が新型インフルエンザについて報じることが多くなりパンデミックが近いのかとドキドキしました。
また、ねじれ国会による政治の混迷、毒入り餃子事件への対応を見ておりますと、この国に新型インフルエンザが発生した時の混乱が予想され、ますます不安が募ります。
さて、「算(作戦会議)多きは、勝つ」(孫子)とあるそうですがパンデミックの様相を理解し、医療機関の問題点をよく把握しておくことがパンデミックと戦う上で重要と思われます。
現在、パンデミックを起こす可能性が最も高いと予想されているインフルエンザウイルスはH5N1の高病原性鳥インフルエンザウイルスです。
WHOによれば3月17日時点で376名が罹患うち235名が死亡(死亡率62.5%)となっており、その後ベトナムで3月4日発症の11歳男児が14日に死亡しています。
このウイルスがヒト型のウイルスに変異した時にどの程度の致死率になるかはわかりませんが最悪の事態を想定して対策をたてる必要があると専門家は述べております。
我が家には3人の子供がおり2人は関東方面で1人暮らしをしています。
春休みに帰省した際に「我が家のパンデミック行動指針」を話し合いました。
新型インフルエンザが発生したとの一報が入った時にはすぐに帰省すること。ただし、関東方面で患者が複数発生した時にはアパートに篭城すること。そのための備蓄に普段から心がけておくこと。
実際我が家では米、インスタント食品、飲料水などの備蓄を始めています。
2000年問題の際に備蓄したことを思い出しながら、あの時は杞憂に終わりましたが、パンデミックは「もしかしたら起こるかもしれない」ではなく「いつ起こるか」の問題として捉える段階になっています。



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