結膜炎の子はプールに入れない? 

眼科 田澤 豊

子供たちがプールで興じる季節が近づいてきます。
学校での健康診断などで結膜炎の指摘を受けたとき、プールに入れるのかどうかは、プールを楽しみにしている子供たちや親御さんにとって心配なことでしょう。
結膜炎といっても多くの種類があり、また病気の程度によっても違ってきます。眼科でよく聞かれる質問とその回答を書いてみました。

【Q1】ろ胞性結膜炎といわれました。  
この結膜炎は、まぶたの裏の結膜に小さい粒つぶが散在し、多少充血を伴います。
自覚症状はほとんどありません。日常、めやにやごろごろ感がなければ、プールに入って差し支えありません。症状がある場合は近くの眼科医を受診して相談してみて下さい。

【Q2】アレルギー性結膜炎といわれましたが、現在は症状はありません。     
春先には充血してかゆみがあり、まぶたの裏に粒つぶが密集して出ていたと思います。
現在、症状がなければプールに入れますが、点眼薬は続ける必要があります。
また、ゴーグルを付けた方がよいでしょう。プールに入ってから症状が出てきたときは、かかりつけの眼科医の診察を受けて下さい。

【Q3】アレルギー性結膜炎でかゆみ、充血、目やになどの症状が続いています。
症状が強い場合は、改善するまではプールに入らないほうがよいでしょう。
症状が軽い場合は、点眼薬を継続し、ゴーグルをつければプールに入ることは可能と思われます。2〜3日様子をみて、症状が強くなるようであればプールは控え、眼科医に相談して下さい。

【Q4】春季カタルといわれています。
春季カタルはアレルギー性結膜炎の重症型で、充血、かゆみが強く、時には痛みやまぶたの腫れも伴います。
症状が強い場合はプールには入れません。治療を徹底して症状が改善すればゴーグルをつけた上でプールも可能になると思われます。

【Q5】最近、急性結膜炎(はやり目)にかかりました。  
充血、めやにが著明で、伝染性が強い結膜炎です。早急に眼科医の診察を受けましょう。
発症後少なくとも2週間はプールに入ってはいけません。治りが遅れたり、角膜や結膜の感染症を起こすことがあります。
さらに、この結膜炎を他人に移してしまう危険性があり、最悪の場合、プールを介しての大流行を起こすことさえあります。

【Q6】プール初日の翌日に強い充血が生じました。
プールの水に入れる消毒剤などの刺激に反応して一時的な結膜炎を起こしたと考えられます。
眼科医にみてもらうことを勧めます。3〜4日で症状は治まるでしょうから、その後にプールに入れますが、ゴーグルを使用して下さい。

【Q7】プールに入って1週以降に強い充血とめやにが生じ、朝起きたときめやにで目が開けられません。
急性結膜炎(はやり目)の感染です。早急な治療が必要で、プールには少なくとも2週間は入れません。Q5に記したように、伝染性が強いので、他人へ移さない注意が大切です。

【Q8】Q7の症状に加えて、発熱、のどの痛みなどの全身症状があります。
咽頭結膜熱と呼ばれる感染症の発症です。 プールで感染することがあるので、プール熱ともいわれています。
早急に眼科あるいは小児科を受診してください。治癒するまでプールに入れません。

【Q9】コンタクトを使っています。
プールにはコンタクトレンズをはずして入ってください。

【Q10】生来、下まぶたが内側にまくれこんで、逆さまつげの状態です。
まつ毛が角膜に触れることによって角膜に細かい傷がつき、異物感や充血があります。
症状が強い場合にはプールに入れるかどうかを眼科医に相談して下さい。
自覚症状がない場合にはプールに入れますが、ゴーグルを使用するほうがよいでしょう。

【Q11】前記以外の目の異常があります。
自己判断せずに、かかりつけの眼科医に相談して下さい。
以上のようにプールに入ることによって眼の病気が悪化したり、新たな病気が起こったりすることがあるので、慎重な判断が必要です。
逆にプールに入ってもよい状態なのに入らないでいる場合もあるかもしれません。
前記のことを参考にして、眼科医からの適切なアドバイスを受けることをお勧めいたします。



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